こんにちは、渕野です。
鋳込み成形用の泥漿を作ったとき、ちょっと時間を置くと泥漿の粘性が大きくなって注ぎづらい、注いだときはサラサラだったのに排泥のときになるとドロ~っとなって出しづらい、そんな経験ありませんか?
今回は鋳込み泥漿のサラサラ状態を長続きさせる対処法について説明
その方法は主に2つ、
方法1.珪酸ソーダなどの解膠剤を増やす
方法2.水を増やす
方法1.鋳込み泥漿に珪酸ソーダなどの解膠剤を増やす
鋳込の泥漿がサラサラになりやすい・なりにくいは磁器土の種類に因ります。
サラサラになりやすい磁器土もあれば、サラサラになりにくい磁器土もあります。
さらに、同じ磁器土でも加える珪酸ソーダの量は常に一定とは限りません。
いつもと同じ量の珪酸ソーダを入れたのに、いつもより泥漿がサラサラしない、こんなときはもう少し珪酸ソーダを加えてください。
同様に、泥漿を作ってすぐはサラサラだけど、時間を置くとドロッとする、こんなときも、もう少し珪酸ソーダを足してください。
珪酸ソーダを加えることで状況が改善される場合はこれでOKです。
方法2.鋳込み泥漿に水を増やす
しかし、珪酸ソーダを足しても変化が見られない場合があります。
このときは水を加えます。
泥漿を作るときの分量の記事に倣うと、粘土 10キロに 珪酸ソーダ 20グラム 水 1400cc で水分30%の泥漿ができたけれども、泥漿の粘性がまだ大きい、サラサラにならない。なので、これに珪酸ソーダをさらに5グラム加えてみた。けれど、あまり変化なし。
こんな場合は、水を足していきます。
まずは、水を100cc加えてみる、サラサラになったらOK。これで水分はおよそ30.5%。
まだイマイチというときは、さらに水を 100cc加える。これで水分は31%強。
もうちょいなら、さらに水を 100cc。これで水分は32%弱。
こんな感じで、珪酸ソーダを加えたけれどその効き目が薄れてきたというときは水を加えて調整してください。
この2つの方法でも上手くサラサラにならない場合は、他の薬品を使うことになります。
これについては別の機会に説明します。