こんにちは、渕野です。
今回は、磁器土で作品を作り乾燥したあとに、
割れが気になる箇所に亀裂があるかどうかを
簡単に確認する方法について紹介します。
動画でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
乾燥後の割れを簡単に確認する方法
すぐに割れているとわかるような亀裂は一目瞭然ですが、
近づいて凝視してもすごくわかりにくい亀裂は厄介です。
焼成の際の昇温時が割れの原因
前回の記事「磁器土の焼成、昇温時に割れる原因は?」にあるように、
乾燥時の亀裂は焼成の際の昇温時が割れの原因になります。
亀裂を放置したまま焼成して、それがなくなる・つながる
ということはまずありません。
乾燥時点での亀裂は、焼成後も亀裂として残る・広がるというのが
ほとんどです。
このような厄介な亀裂をどのようにして見つけるか?
ここではその一例を紹介します。
割れの確認は灯油またはアルコールが便利
周辺部の薄い箇所や接着した箇所など、
これまで割れたことがあるような部分や気になる部分に、
灯油またはアルコールを筆もしくはスポンジで塗ります。
※火の気には十分注意してください。
灯油またはアルコールを塗ると、
そこに亀裂があると亀裂に添って液体が侵入していき、
それまでわかりにくかった亀裂が目視で判別できるようになります。
見つけた亀裂をこの段階で処置する、
処置できないものは焼かないことで、
焼成時の割れを低減し、作品の歩留りを向上させることになります。
焼成時の割れは、修理できないものや修理するのが非常に難しいものが多く、
それまで掛けてきた労力を無駄にしてしまいます。
ですので、亀裂があるならば乾燥時点で見つけて対処することが有効です。
割れの確認に水を使っても見つけることは出来ますが…
灯油やアルコールの代わりに水を使っても見つけることは出来ますが、
水の場合は
たくさん使うことや何度も繰り返して使うことをおすすめできません。
たくさん使うとその後に再度十分な乾燥が必要になります。
繰り返し使うと粘土が溶けて確認している箇所がやせ細ってしまいます。
灯油やアルコールだと乾燥とやせ細りを気にせず、
繰り返し何度でも確認できます。
※ただし、火気厳禁です。