こんにちは、渕野です。
冷め割れや貫入は釉薬と磁器土の熱膨張係数の不適合によって起こります。
では、釉薬と磁器土の適切な組み合わせとはどのような状態か?
それは、焼成後に数値が相対的に、
釉薬の熱膨張係数よりも磁器土の熱膨張係数が少しだけ大きい状態です。
この組み合わせでない場合に冷め割れや貫入が発生します。
釉薬と磁器土の熱膨張係数の違いのパターンは次の4つに分類
1.磁器土 ≫ 釉薬 → 冷め割れ 素地にも釉にも亀裂が入る
2.磁器土 > 釉薬 → 適正 素地が釉より少し大きいと冷め割れも貫入も起こらない
3.磁器土 < 釉薬 → 場合によっては貫入が入る恐れがある 数日後あるいは上絵焼成後などに
4.磁器土 ≪ 釉薬 → 貫入 差が大きいほど釉のみに細かな亀裂が入る
現在、冷め割れで悩んでいるのなら、
上記1番の組み合わせになっている可能性が非常に高いので、
冷め割れを解消するためには、2番の組み合わせになるように調整を行います。
貫入で悩んでいるのなら、
現状は3番か4番の組み合わせになっていると思われるので、
貫入を止めるためには、これも2番の組み合わせになるように調整を行います。
逆に、細かい貫入を入れたい場合には、
4番の組み合わせになるようにすると実現できます。
あなたの悩みはどれにあてはまりますか?